沖縄本島観光ツアー日記[3]
ー「米軍基地」「琉宮城蝶々園」「海洋博公園」「水族館」へー

     河津みのる(詩人・エッセイスト)

[3]「米軍基地」「琉宮城蝶々園」「海洋博公園」「水族館」
(一部写真は「沖縄フリー写真」を借用)
                                                                     
■「米軍基地」
 走っていくバスの窓外に、ひろびろとした芝生、その周囲には鉄条網がかこんでいる。
 さらに内側には、夾竹桃などが植えてある。軍用機が飛び立つのが見えた。米軍機だった。
 地図をひろげると、中国、台湾、朝鮮半島を視野にいれたキーストーン(要石)となっているのがわかった。
 ガイド嬢の声がいくぶん興奮ぎみに聞こえてきた。
 「滑走路の長さは、三七OOメートル。基地内では、ビールが一ケース一OOO円の安さ。税金がかかっていないからです。米軍と家族がおよそ二万人にいます。日本政府から"思いやり予算"が出されていますが、いわばリトル・アメリカといったところです─」 
 沖縄には、日本の米軍基地の七五%がある。その基地内で、住民むけのフリーマーケットがひらかれたりするそうだ。基地のそばをバスで走っていても、やっかみたくなるほどの広さだ。
 「あの鉄条網の外側に見える野菜畑が、黙認耕作地です。『立入禁止』と看板が立っていますね。米軍が必要とするときは何時でも、使用できるのです」 
 道路を隔てた反対側には民家がせせっこましく建っていた。
                                        
■「琉宮城蝶々園」観光へ
「琉宮城蝶々園」内での河津夫人

 バスが駐車場に止まると、眼前に琉宮城の形をした建物が目にとびこんできた。
 「蝶々園へようこそ」と、大看板が出迎えてくれた。 琉宮城の中にはいっていくと、みやげ物店だった。
 無料で飲み放題の薬草茶がふるまわれ、沖縄銘菓の「ちんすこう」や、民芸品コーナー、青い海からの贈り物「海ぶどう」などがならんでいる。
 沖縄特産「海ぶどう」を「グリーンキャビア」と名づけていた。その試食品を口に入れると、プチプチした不思議な食感と珍味を感じさせられた。
 その裏にまわると、赤いポインセチアやブーゲンビリアの沿道になり、パパイアが緑色や黄色の実をぶらさげた亜熱帯園だった。
 そこの二重のカーテンをくぐり、蝶々園に入っていく。色あざやかな亜熱帯の花々のなかを、大きな蝶々がゆったりと舞っている。
 「日本最大のオオゴマダラです。この中には、本土では見られない南方系の蝶々が二OOO頭(とう)から三OOO頭います」
 蝶を「匹」いわず「頭」という不思議さ。淡い黄色に黒の模様をつけ、ふんわりふんわりと飛んでいる。
 「ここに、サナギ。オオゴマダラのサナギは黄金色をしています。大変縁起のよい蝶で、幸運を招くと信じられいます」
 ガイド嬢の指さす草木に金色のサナギがいくつも吊りさがっている。ほんものの黄金を思わせる、金色の光をはなっている不思議さ。
 園内に、赤い帽子がおかれ、オオゴマダラが一O数匹もとまっている。その帽子をそっとかぶって、写真におさまった。


■「海洋博公園」「水族館」観光へ

「海洋博公園」から海を望む(沖縄フリー写真集より)

 海洋博公園は、海辺にひろがっていた。電気自動車にのり、先端のエメラルドビーチまで足をのばした。
 白い浜辺の、すぐさきはあわい空色の海、沖は紺碧(こんぺき)色だ。沖縄の海は、味わいが深い。
 しばらく眺めてから、水族館へはいる。
 巨大な水槽だ。数メートルはあるジンベエザメ、危険度のあるオオメジロザメの巨体が近づいてくると、思わず身をかわしたくなる迫力だ。
 「あっ、大きな三角のつばさが泳いできた。エイか、いや、マンタかな」
 黒潮の海、サンゴの海、深層の海をふくむ、巨大な水槽には、それぞれの魚類が棲み分けていた。
 海ガメ館にまわると、カメが意外と早く泳ぐのに気づかされた。泳ぎっぷりも華麗で、舞っているようだ。
 鼈甲(べっこう)は、よくメガネや櫛など高級品に用いられるが、生きている甲羅も色艶に輝いていた。
 いるかスタジオに、足をはこぶ。いるかは、海豚と書く。紡錘形で、スピード早く泳ぐことができる。
 ショーがはじまると、棒マイクの先に口をよせ、あいさつの声をあげる。
 高さが二メートルはある黄色い棒を二頭がそろって跳びこえる。後ろむきにおよぐ。水槽のへりに近づき、係員と握手をする。水槽のへりから上がってきて、ご褒美の餌(魚)をもらい、また水槽へもどっていく。
 いるかは、目がよいのではなく、音波をつかって物を見分ける特殊能力をもっている。係員が両手を横にひろげたり、ちぢめたりする合図で、演技を楽しませてくれるのだった。

 
        世界遺産「今帰仁城跡」「座喜味城址」他